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いまさらではあるけれども

エアラインの塗装の表側は、ポートサイドだ。

エアライン名の英語表記は左から右だから、当然のことながらポートサイドが機首方向からの自然な流れになるし、特にJALの場合は鶴丸マークのクチバシ方向と進行方向が一致するから分かりやすい。

というのも、とある場所でJALの執行役員のインタビューをして、その後顔写真を撮るということになった。

その執行役員がJAL機のモデルプレーンを手にして「ニッコリ」のおきまりのポーズを撮る際に、右上がりに機首を向けて撮った方が縁起がいいかなと思い提案すると

「そうすると、鶴丸のクチバシ方向と機首方向が異なってしまうんですよね、、、」との指摘が。

これね、プロなら当たり前に認識しておけ!!と諸先輩方からお叱りを受けそうだが、正直にいうと現場でそのように指摘されたのは初めてだった。

機内誌やウェブサイト内で機種紹介ページでは、当たり前のようにポートサイドのイラストになっているから、常識中の常識ではあるのだけれど。

とはいえ、スポッターの写真がすべてポートサイドばかりかといえばそうでもないし、JALの2019年のフリートカレンダーをみても、ポートサイドとスターボードサイドは半々なので、一応念頭に置いておく程度でいいのだけどね。

いまさらではあるけれども、押さえるべき大事なことってあるよね。

露出差

20150323NRT_ace_0012

急な天気変化でどんより雲に覆われるも
雲の隙間から太陽の光が機体に降り注ぐ

まるで背景に濃いネイビーの巨大バック紙を敷き
ヒコーキにライティングしたかのような錯覚になる

特にオレンジライナーの機体は
こういう状況で質感が出やすい

20150323NRT_ace_0011

写真の醍醐味の一つは露出差にある

光が当たっている明るい所と
光が当たっていない暗い所の差の中で
どこに露出を合わせるか

測光方式で多少の違いはあるにせよ
オート露出で撮れば
もしくはカメラ内蔵の露出計で適であっても
上記2枚の写真よりは明るい写真になる

ヒコーキ写真はそのときの天気状況と太陽の位置や光の強さ
シャッターを押したいポイントでの背景とのバランスを読み
マニュアル露出で狙いうちしてこそ醍醐味を味わえる

夕暮れの逆光

20150212HND_ace_0002

人によって仕上がりの差が一番出るのが
夕暮れの逆光写真の面白さだ

機体のほとんどがシャドウ側になるわけで
どのぐらいの明るさで表現するか

感性の差が出やすい

波長の長い赤い光が世界を包み込み
人の感情が揺さぶられる

その気分のままにシャターを切るも
なかなか想い描いたショットにならない難しさがある

20150212HND_ace_0007

露出の設定はややアンダー気味(-1段ぐらい)に撮る
理由はPC上で背景とのバランスをあとで取りたいから

ちなみに撮影はすべてRAWデータで記録している
JPGは撮らない

フラグシップ機やそれに近いカメラ
つまりニコンでいえばD4やD4s、D810などは
JPGで十分という方もいる

確かにRAW+JPGで撮影して後からPCで見ると
JPGの絵作りの素晴らしさを実感できる場面も多い

カメラメーカーとしても
自慢の写真データと胸を張るだろう

ここで重要なのは

「RAWで撮りPCでパラメータを調整して写真データを書き出す」

という一連の流れは何を意味するのかということ

「デジタルだからあとで何でもできる」

一見超ポジティブな発言に聞こえるが
実は超ネガティブだ

広告代理店や制作プロダクションの方が発言するのを
何度も聞く

色やトーンの調整領域を超えて
不要物の消去や合成も可能ですよ

と言いたいのだろうと想像に難くないが
デジタルカメラで撮ることを
そこだけに落とし込んでもらいたくない

上記の一連の流れは

「撮影者の意図や意思、想いを写真に込める」

という意味なのだ

撮影者はクライアントや広告代理店、制作プロダクションの方の
意図や意思を写真に反映させやすいともいえる

それはポジフィルム時代から変わらないことだが
よりコンセンサスを得やすくなった

そしてその意図や意思、想いが自分自身のもので
しかも自分自身が撮影する場合
デジタルカメラほど最強の手段はないことを意味する

20150212HND_ace_0011

日没も近くなると
機体の表現も明るくなりすぎないようにしたい

重要な要素は間違いなく色温度

色温度の数値を大きくしていけばいくほど
黄色く夕暮れらしくなる

そこにマゼンタをどのくらい混ぜていくか
裏を返せばグリーンの色かぶりをどのくらい排除するか

パラメータ調整の肝はソコだ

想いを込めて

_DSC3067

写真を撮るという行為は誰にでもできること
楽しみ方も人ぞれぞれ

ヒコーキに魅せられる想いに大小も深浅もない

しかしながらその想いを形にして
見る人の心に響くものにするには
情熱と想像を表現できる技術力が必要だ

技術はだれも譲ってくれない
自分自身で培うしかない

ヒントは世の中にゴロゴロ転がっている
かもしれないが

誰だって失敗はある
100回シャッターを切ったって
1枚も響く写真がないことだってある

一番大切なのは
何回も何回もチャレンジして
納得のいく「これだ!」という1枚を
追い求めていくこと

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ひとりでも多くの方が
「うわぁ、このヒコーキカッコイイっ!」
と思ってくれれば、それでいい

この日は青空バックのB787狙い

想像力をたくましくして
撮影ポイントに入った

だが想像力をはたらかせて想い描いた写真に
あまりとらわれないようにしている

すべては撮影現場にある

そのときの天気概況や太陽の位置などの変動要素があり
それに自分の感性を加える

感性のおもむくままにヒコーキと向き合った方が
断然写真が活きる

この日は太陽がやや低い位置になる時間帯まで
様々なトライをしながら待った

当然ながら全機種B787ではない訳だから
チャンスはこの1度っきり!
ぐらいの気持ちで臨む

エアバンドで2機目がB787だと分かると
自分に課した緊張感を勝手に楽しんでいる

B787はやはり撮りたくなるヒコーキだ
その想いがどんどんつのるばかり

いまから次の撮影が楽しみでならない

余韻

_DSC1258

写真画面いっぱいの離陸ショットも
迫力があっていいけれども
エンジンブレストが背景の建物によって引き立たつ
こういった写真もなかなかいい

エアボーン直後からこの瞬間までの航跡がわかり
余韻を感じることができる

羽田空港のRWY34Rテイクオフショットの
魅力の一つといっていい

是非大画面で見てほしい写真である

グランドレベルからの迫力

_DSC4772

グランドレベルから飛行機を撮影すると
当然のことながらデッキからのそれとは比較にならないほど
迫力のある写真になる

これは羽田空港の誘導路(W-4)を
スポットに向けてタキシングする
JAL B777-300(JA732J)だ

羽田空港の制限区域内から
このような写真が撮れるチャンスは
めったにないので貴重なショットである

_DSC4842

これは離陸に向けてタキシーアウトしていく
B777-200(JA772J)

エンジンブラストがたまらない

じっくりと腰を据えて
様々なアングルで狙ってみたいものだが
実際はそれほど許された時間もなく
一瞬たりとも気を抜かず絶えず狙っている

その結果が生んだショットだ

_DSC4861

なにげなく
ややもすると大人しすぎるこのシーンも
視点が変われば見えてくるものもが違ってくる

電光掲示板の赤い「STOP」
「A4B」「34L-16R」の表記など

このB767-300(JA8399)は
1994年10月から運航しているので
すでに20年以上日本の空を飛び続けている

皆の笑顔やさまざまな想いをのせて
幾度となくこのように東京まで飛んできたことだろう

ボクには自信に満ちた顔つきにしか
見えなかった

人間の顔と同じだ
すべてが刻み込まれているように感じる

自分が撮った写真でありながら
このショットは見ていて胸が熱くなる

本当に、なにげないショットなのに

不思議なものだ

ルフトハンザB747-8の存在感

_DSC1224

羽田の第二ターミナルデッキでの楽しみは
ルフトハンザのB747-8のテイクオフだ

圧倒的存在感を印象に残る写真にしたい
その想いを常に、そして強くもっている

ロゴの黄色がとてもきれいで
洗練された機体デザインもいい

_DSC1230

機体の白い塗装面積が大きいにも関わらず
撮っていて飽きることがない

羽田のRWY34R/16Lの背景は
この機体を印象強く撮れる

浮島町公園

_DSC8471

羽田空港のRWY34Lランディングを狙うスポットとして有名なのが
浮島町公園だ

といいながら、このスポットから撮影をするのは
実は初めてだった

航空雑誌などでもよく見かける
管制塔バックにランディング直前のヒコーキ

定番ショットながら
撮っていて面白かった

重量や風の影響でエアボーンポイントが
ぞれぞれ違う離陸と違ってランディングは
ヒコーキによって飛ぶコースがほとんど変わらない

しかしながら、くる度くる度
撮っていても飽きない

平日の午後にも関わらず
多くのヒコーキファンが思い思いのレンズで
狙っていたのもうなずけた

_DSC8521

ここからはRWY05へ向かってタキシングしている様子も撮れる

いつもデッキから遠くに眺めている光景が
目の前で繰り広げられていることで
面白みが増してくる

_DSC8487

RWY05へラインナップするB787

世界でも稀と言われている
桟橋部分と埋め立て部分のハイブリッド工法で
建設されたRWY05(D滑走路)の
桟橋部分の構造がよく見える

20150219HND_0041

トラフィックの多い羽田ならではのこのショット

RWY05を離陸したヒコーキの上昇コースと
RWY34Lへのランディングコースが重なるため
まるで合成したかのようなショットになることもしばしば

浮島町公園は
アイドルタイムのない羽田空港の醍醐味を
思う存分味わえるスポットかもしれない

露出の決め方

_DSC4913_bw

露出を決める際の頭のなか
究極はモノクロ

モノクロでのトーンだけを気にしている

白は飛ばさず
(RGBの数値でそれぞれ235から242の間)
黒は、多少つぶれてもよし
(RGBの数値で15前後)
これが信条だ

ウェブ上でも印刷でも
一見きれいだなと思う写真でも
白がぶっ飛んでいてトーンがなければ
魅力半減といったところだ

ANAにしてもJALにしても
スカイマークもエアドゥもソラシドエアも
日本の航空会社の機体の白い塗装部分が占める面積は
大きい

「気持ちのいい白が撮りたい」といつも言うように
この白い塗装部分の表現が重要だと考えている

その白部分に基準を置き
頭のなかでモノクロを描き
露出を決めていく

測光によって多少変わるものの
カメラが決める適正露出よりも
アンダーぎみにするのはほぼ間違いない

おそらくこれは
大学時代に毎日ポジフィルムでヒコーキを撮影し
白の表現にこだわってきた賜物だろう

デジタルになって数値で計れるようになり
より表現しやすくなった

頭のなかはモノクロ
これに尽きる

映り込み

_DSC8039

日没後に狙うのは
茜色に焼けた空の
機体への映り込み

それがだんだんほのかなピンク色を帯びてきて
何とも美しい色合いの映り込みに変わっていく

特にJALの機体は白ベースなので
鏡のようにきれいに映り込む

ちなみに上の写真は
日没から23分後に撮影したB777-200

渋くって一見おとなしいけれども
内に秘めた力強さがある

_DSC8017

これは日没後17分後に撮影したB767-300

真後ろ気味でB6らしさがよく出ている

案外暗い中で捉えた方が
ディテールに目がいくものだ

質感表現には最適な光の方向
日頃の商品撮影のライティングに応用できる

_DSC7942

これは日没9分前のB737-800

太陽自体も映り込んでいるが
やはりシャープに仕上がっている

これから飛び立つ大空が
機体に映り込む

広い広い世界へ飛び出していく期待感がいい

それに加えて機体の持つ独特の間合い

これからも表情豊かで色とりどりな映り込みを
捉えていきたい