航空写真家深澤明」タグアーカイブ

【2019.5.22】光の芯はどこだ

光の芯がどこにあり、どのぐらいの強さなのか。

写真は「光の明暗差が大事」と日頃から口にしているのだが、光の芯の位置と強さがわかっていると、そこを基準点にすることができる。

そこに露出を合わせたときに、それよりも暗い部分がどう写るのか。

頭で自然と考え、捉えていることなので理屈にしようとするとややムズカシイが、逆にいえば光の芯の位置と強ささえ捉えていれば、明暗差を活かして表現幅も広がるということ。

【2019.5.21】VNの色

オートホワイトバランス (白優先) で撮ると青っぽさが浮き出る(正確にはシアン)

VNの色は再現が難しい。光の当たり方によっても変化が大きいけれども、見た目と撮影した写真データとのギャップが大きい。

上の写真はNikon D5で白優先のオートホワイトバランスでJPG撮影したもの。

こんな色ではなかったなぁ。もっと濃い緑色の印象が強いなぁ。

そこで、ベトナム航空のウェブサイトを見てみると、、、

https://www.vietnamairlines.com/jp/ja/plan-book/our-fleets

おそらく写真だと再現性が難しかったんじゃないかな。イラストしかなかった。

その色を参考に「シアン系」の色相を回して見て色を探ってみる。

ウェブサイトのイラストには近くなった。でもね、現場ではもっと濃くて深い緑色を感じるんだよね。

イメージとしてはこのぐらいの印象。

これでもまだゴールではない気がするけれど、なかなか再現するのが難しい。

ウェブサイトでは ↑ の色味なんだけれど

印象は ↑ こっちの方が近い。

これよりは

こっちな気がする。

これね、いま予定があるわけではないのだけれど、もしVNのフライトレポートの仕事が入ったとき。もしくはVNが特集されるとき、印刷される写真データの追い込み方を想定しておかなければと思うのね。

深い青色、深い緑色は印刷領域として難しい部分だが、誤解のない色に仕上げないとと思う。

【2019.5.7】映えの功績か、功罪か

インスタ映え、という言葉が当たり前になって久しいが、WEB上でのみ写真を楽しむことが増えた。

もっと言えば、スマホ上のみで写真をアップして、閲覧する習慣が激増している感覚がある。

見た目のインパクトを求めてあらかじめ用意されたフィルタでエフェクトを効かせて、写真、というか画像を楽しむことは決して悪いことではない。

ハイコントラスト、高彩度、HDRぽいものから、本格的なモノクローム調まで様々な楽しみ方があるのは、手軽さも含めて楽しさはある。

雑な言い方をすれば、いままでフォトレタッチャーが人を惹きつけるビジュアルを制作する為に、Photoshopなどのツールを駆使して写真をレタッチしてきた。

巷で出回る一流広告レベルまでにはほど遠いが、レタッチャー気分に浸る感覚さえも忘れるぐらいの手軽さで、容易にレタッチできる手段を手に入れた我々は、写真を遊び道具として楽しんでいる。

ところが、大袈裟に言えばその世界観を「写真道」に持ち込もうとすると、拒絶反応されるのがオチだ。

「オーバーコントロール」。「やりすぎ」。「写真ではない」。などと酷評を受ける。

アリか、ナシか、の振れ幅の大きな議論が始まってしまいそうだが、こう考えてみてはどうだろうか。

「一度は振り切ってみればいい」。

現像での悩みの中に「どこまでやっていいかわからない」というものも多く聞かれる。

いわゆる、「いい塩梅」、「よきところ」が明確になっていない。

それらは自ら築き上げていくしかないのだが、映え過ぎてもいいから、一度いくところまで行ってしまおう。

映えを否定して何もしないよりは一度振り切って戻ってきたときに、「このぐらいならいいかも」と気づいて見えてくることもあるかもしれない。

あえていうなら、「オーバーコントロール」を恐るな。気をつけてばかりいては、何も始まらないし、何も変わらない。

気をつけるのは、どこまでが「オーバーコントロール」なのかが、明確に理解してからのことだ。

結果ではなく、過程のことなので、慎重な部分の話ではあるけれども、これだけは言っておきたい。

【2019.5.6】いったい、何が、撮りたいんだ?

いまでも心に残る。

大学生の頃。ヒコーキを夢中に撮影し始めて、少しこなれた頃。

生意気にも「ちょっと狙い通りに撮れているかも」なんて思っていて、写真の世界の人ではなかったけれども、影響を受けていた先輩に写真を見せた。

見終わってから一言。

「いったい、何が、撮りたいんだ?」

え? と思わず声が出てしまったが

「ヒコーキですよ、ヒコーキ」

そう答えたが

「何も伝わってこないよ」。

花が撮りたいの?

空が撮りたいの?

それとも、山が撮りたいの?

たぶんね、このやりとりが私のヒコーキ写真の方向性を定めてくれたターニングポイントだったように思う。

画面いっぱいにドアップでヒコーキを撮ればいいわけではないが、主題として「嗚呼、深澤はヒコーキを撮りたかったんだな」ということがストレートに伝わる写真。

それからの試行錯誤、構想、妄想。失敗と試みが、財産だなと思える。

誤解されることを恐れずに書けば、花や空を取り入れて撮るヒコーキ写真も素晴らしいのだが、私としては、やや置きにいっている写真、という認識があるのだと思う。

渾身のストレートを投げ込みたい、という単純さが私には合っているといえばそれまでだが、そのストレートがべらぼうに速く、体重が乗った重い球でありたい。

その速さと重さが、人の心へ届く、響く球質だ、と思っているんだろうね。

大人になって、プロになって、緩急も使えるし、場面場面で器用な使い分けはできるようになったが、ここぞのストレートは、誰にも負けたくない。

と、このようについつい野球に例えてしまうと

「野球を知らないから、わかんない、、、」と言われてしまう(笑)

【2019.4.26】百戦錬磨

どんなにいいセミナーを受講しても、内容が素晴らしいハウツー本を読んでも、自分自身で失敗を繰り返さなければ実力は身につかない。

そうどなたかがどこかで書かれていた記憶がある。

「百戦錬磨」。

数々の実践で鍛えられること。また、多くの経験を積んでいること。「百戦」は数多くの戦い。「錬磨」は練り磨くこと、よく鍛えること。

極めようとするならば、どの道にも共通する言葉だね。写真の世界もまさに「百戦錬磨」。

自分の中で狙い、失敗し、次に生かす。少しづつでも、一歩一歩でいいから前へ、上へ。そんな感覚。

遠征に繰り出して一期一会、出逢いの瞬間を狙うにしても、例えば羽田や成田などホームグラウンドで季節を通して繰り返し狙うか。

どちらにしても、「ああ、なるほど。これか。」という「気づき」を得られるかどうか。

【2019.4.23】得意な方はどっち?

HND RWY16Rからのテイクオフショット

取材前の待機列で、同年代の同業者と隣同士になり1時間以上の待ち時間にしゃべりまくって退屈知らずであったのは幸運だった。

その時に、流し撮りはどっち振りが得意か。という話題になった。

成田空港1タミデッキのように穴からレンズを突き出して撮る場合と、羽田の1タミや2タミデッキのようなワイヤーフェンスで撮る場合では多少違うものの、プロとしては「どっちもイケるぜ!」といいたいのだが、、、

正直にいえば、その時は右振りの方が得意かな〜と語った気がするけど、左振りの方がやや撮りやすいかも。

というのも、私は学生時代に鹿児島で過ごしたため、鹿児島空港の展望デッキから数え切れないほどのシャッターを切ってきた。

鹿児島空港はRWY34での運用が圧倒的に多かったため、必然的にデッキから左振りの流し撮りで離陸撮ることになる。

その経験が、染みついているのかもしれない。

成田1タミデッキのレンズ穴からは、ワイヤーフェンスで撮るのとは違ったコツがある。

RWY34での離陸ショットを飽きるほど撮っていた鹿児島空港展望デッキでの経験があるので、鹿児島デッキでいうRWY16に相当する右向き上がりの離陸ショットはいまだにワクワク感があるのが不思議だ。

【2019.4.22】いつかの少年

小学生低学年の頃、旧羽田空港展望デッキにて。おそらく亡き父が撮ってくれた写真。

ビッグバードになる前の、旧羽田空港でのヒコーキ大好き少年。

ジャンボがこの距離で見ることができた展望デッキは今でも忘れることができない。奥の奥まで行って、何も戻って。行ったり来たりしてヒコーキを見て回った。

背後にはジャンボの他に、DC-8やL-1011トライスター、DC-10の第二エンジンも辛うじて見えてる。懐かしいなぁ。

中学生の頃だったかは、東京モノレールでお父様が運転手をしているというSくんと毎週のように日曜日に羽田空港へ行っていた。

ターミナルでパタパタの時刻表をただただ見ているだけで楽しかったし、所狭しと並ぶ大型機を目の当たりして興奮していたし、走り回るグランドサービスの車両を飽きずに眺めていた。

あれから30数年。今こうしてヒコーキの仕事をさせていただけているなんて、幸せだな。

さて、たまには告知をしよう。

イカロス出版から「ファーストクラス TRAVEL GUIDE」が発売中!!

ビジネスクラスの本に続いて今度は憧れのファーストクラスの本の登場だ。

ヒコーキの仕事をさせていただいているけれども、さすがにファーストクラスの世界はなかなか覗き見ることはできない。

ある意味ヴェールに包まれたファーストクラスの世界を誌面で疑似体験できる。

私は、ヒコーキ大好きアナウンサーの貞平麻衣子さんが体験された「世界が認めたANAの最高峰サービス」を撮影。

ラウンジからシート、機内食に至るまで完全網羅。

是非お手に取ってご覧ください!!

嗚呼、それにしても心の中は、あのときの少年のままだな。

【2019.4.21】ご恵贈御礼 天草エアラインの奇跡。鳥海高太朗著

文庫本が集英社文庫から発売されている。

取材先などでお会いした際、とても仲良くさせていただいている航空・旅行アナリストで帝京大学航空宇宙工学科非常勤講師の鳥海高太朗氏から文庫化された「天草エアラインの奇跡。」を贈っていただいた。

ビジネス書版を読んでいたので内容は同じだが、文庫化にあたり熊本を襲った震災を経た現在も追加取材されていて、加筆されている。

実は数ヶ月前、鳥海氏と一日違いで天草入りし天草エアラインを取材した。ほんの数時間の入れ違いで現地でお会いすることはなかったが、天候の変化などをメッセージで細かくやりとりしたことを思い出す。

さて、カメラバッグに入れておいて移動中にでも拝読しよう。

鳥ちゃん!ありがとうね!!

【2019.4.20】モノクローム

モノクロームをやってみよう、と以前何かで書いたら「今さらモノクロなんて、暗室でもしろっていうのか」と言われたことがあるが、今さら暗室をやりましょう!ということではないんだなぁ(笑)

「写真はトーンがとても大事よ」を言いたいだけ

裏を返せば、色に惑わされてはいけないなと思うわけね

最近のデジカメは日本の空事情を考慮して(スモッグ的靄った空でも青みを感じられるように)撮りっぱなしのJPGでも綺麗な空が再現できる傾向にある

それはある意味「映える写真」のためにはありがたいことなのだけれど、写真を突き詰めていくとその彩度の高さ、鮮やかさが邪魔をしてくるゾーンってあるんだよね

そこの部分の話です

まあ、暗室といえば暗室かな

そう、「明るい暗室」!!Adobe Photoshop CCでね、モノクロームにして遊んでいると、やはり写真は奥が深いなと思うしいろいろな気づきがあるんだよね

良く書かれた写真の解説本を読んだり、刺激的な、または中身のない退屈なセミナーに出たり「写真が上手くなりたい」と思い行動するけれど、

この「気づき」があるかどうか

そこがすべてなような気がする

さて、Adobe Photoshop CCでモノクロームにしてみる

やり方は人それぞれだし、きっと世の中に解説された本があると思うが、すぐにこれだけの見え方の差のモノクローム写真が作り出せる

monochrome_01
monochrome_02
monochrome_03
monochrome_04
monochrome_05
monochrome_06

何を何枚も同じようなモノクロームを並べてるの!と怒らないでね

よーくみると、すこーしも表現の仕方が違うから

monochrome_0何番がお好み?

トーンを追い込んで完成

最終的にはトーンを追い込んで完成させる

このあたりはもしご興味があれば、いつかド本気講座で「モノクロームワークショップ」をやりましょうか