年季

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ANAがB787-9型の国際線仕様機を初受領したと
昨日のプレスリリースにあったが
羽田や成田でB787を見ない時間帯はない
といっていいぐらい日本の、いや世界の空で
B787は活躍している

-8はちょっと寸胴に見えるけれども
-9は素晴らしいバランスだと思う
-9は不思議と撮っていてワクワクする

さて、先日久しぶりに成田で
ANAのB787-8の初号機(JA801A)に会った

2011年9月から運航しているだけあって
だいぶ年季が入ってきているが
日々勇ましく空を飛び回り
様々な人びとの想いを乗せていると思うと
勝手に胸が熱くなるものだ

いつかまたドピーカンのときに
会いたいね

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レンズ前 レンズ後

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写真技術を語る上で
写真を撮る際の技術と撮った後の技術を分ける意味で

レンズ前(まえ) レンズ後(あと)

と表現される

フィルム時代、いわゆるレンズ前の比重が大きかった

それがすべてと言っても過言ではなかった

1.光を読む
あるいは広告写真ではライティングをする(光を創る)

2.撮りたい画角を決めレンズを選択する

3.構図を決める

4.いいタイミングでシャッターを切る

5.適切なフィルム現像指示を出す

6.仕上がりをチェックする

上記の中で 5.では
フジクロームのベルビア(RVP)をプロビアの(RDPII)の感度設定で撮り
現像時に+1/2増感していた

そうすることで、ヒコーキの白い機体や空の抜け感が
きれいになったと感じていたからだ

そこは人それぞれの好みやこだわりがあった

この一連の流れを見ればわかるように
レンズ後は上記 5.6. であった

単純に見れば 4/6,つまり2/3 はレンズ前だったのだ

さて、いまはどうか

1.光を読む
あるいは広告写真ではライティングをする(光を創る)

2.撮りたい画角を決めレンズを選択する

3.構図を決める

4.いいタイミングでシャッターを切る

5.PC環境を整えておく(PC周りの環境光の整備、モニタのキャリブレーション、フォトショップのカラー設定)

6.PCに写真を取り込む(HDDに保存する)

7.写真をセレクトし現像処理をする(写真データの書き出し)

8.ごみ取り、傾き補正、トーン調整をする

9.写真データを最適化する(印刷向けかインクジェットプリント向けかWeb向けか)

10.写真データをバックアップしておく

ざっと列挙してみてもレンズ前の比重が減っている
というよりレンズ後が当然のことながら増えている

レンズ後 5.は前提条件を満たすことだから
一度やってしまえば環境が整ったとみなしていい

逆にいえば、レンズ後の肝でもあるし
一度整えてしまえば経年変化に対する対応だけで済む

それにしてもこうして整理して考えてみると
昔と今では写真に仕上げるために倍の工程を踏むわけだ

「昔はレンズ前で勝負していたんだ」
だから、いまでもレンズ前だけで勝負するんだ

といって頑なにJPGでしか撮影しない
超有名ヒコーキカメラマンがいる

撮ったまま納品
これはこれで一理あり
ご立派としか言いようがない

この超有名ヒコーキカメラマンのエピソードからも想像できるけれども
写真の醍醐味はレンズ前にある

撮る際にほとんどが決している

ヒコーキと対峙してカメラを構えていると
自分の脳にイメージが湧き立つのが実感できる

それで撮りたい写真が見えてくる
使うレンズが決まる

実はこのときイメージが湧きながら
「今日はそのレンズ持ってきてないよ」
ということも起こりうる

それが残念でならないので
基本的にレンズを常に4本担いでいる
そのうち5本になりそうだが

さて、この日の羽田はよく晴れていた
しかしながら視程があまりよくなかった

ボクの大好きなRWY16のテイクオフが目の前で展開されていたが
テイクオフショットは狙わなかった

視程の悪さ=靄っている=やわからな雰囲気

と捉えて85mmのシフトレンズを使用して
ふんわりとした写真を狙った

単焦点レンズだしピントはマニュアルなので
相当神経は使うのだが撮っていて楽しかった

長玉のAFレンズとはまた違った楽しみがあるし
ズームレンズでは味わえない心地よささえある

まさに、レンズ前の醍醐味だ

写真はレンズ前が最も大事であり
レンズ後はフォトショップなどでいろいろできるけれども
わるい写真がいい写真になるわけではない

いい、わるい、の定義はまた改めて記すとして
すべてはレンズ前で決しているといっていい

ただ、フィルム現像という化学変化でワクワクしていた仕上がり以上のワクワクをいまのレンズ後ではできるんだよというポジティブ発想を持ったほうがいい

より広く
より深く
より強く
より楽しく

写真の世界が変わってくるから

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NRT-Bランエンド

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成田空港でのラウンジ取材後
クルマで外周からヒコーキを狙った

さくらの山とゲジポイントで撮っていたが
思い立ってBランのエンドへ行ってみた

ヌケのいい空ではなかったが
頭上付近はスッキリとしていた

Bランは圧倒的にJAL機のランディングが多い
2タミだから当たり前か

とはいえやはり国際線華やかな成田は
様々な航空会社が降りてくるし
案外撮影ポイントが多いから
撮っていて楽しい空港だ

機動隊が近くまできたが
特に何も言われずに通り過ぎていった

中国東方航空(MU)の赤色が空に映えた

A330のフォルムは下から見ると
さらに美しく見えた

シルエット

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太陽と絡めるショットを狙うときは
シルエットにする場合が多い

ヒコーキの持つシャープさやしなやかさを
捉えることができる

この写真のように雲に表情があると
エンジンの噴射も捉えることができていい感じだ

エアボーンする位置で「お!これは絡むぞ!」と直感するのだが
行き先やヒコーキの種類によっても位置が変わるし
いかんせん太陽はぐんぐん沈んでいくので
少ないチャンスをモノにできるかは運も必要

あとは強く念じるしかない
「こい!こい!」と

結果がすべてではあるが
狙っていること自体が次にも繋がる

想いを形にするということ
これを繰り返すことで養われる能力がある

さて、単純に「シルエットを狙おう」としても
露出はどうすればよいか

太陽と絡めるか絡めないかにもよるけれども
夕陽の場合の答えは

「空に露出を合わせる」

二度と同じ空はないのだから
飽くことない世界へどっぷり浸かりたい

雨上がりの夕暮れ

JL_B737-800_ITM_20150413_01

雨が降っていたが
思い切って伊丹のスカイパークへ行った

水しぶきをあげて離陸するシーンを妄想しつつ撮影していると
陽が落ちる少し前に雨があがった

太陽こそ顔を出さなかったが
モノトーンの世界に色彩が帯びてきた

鮮やかでなくていい
深みさえあればそれでいい

足を運べば
必ずそこにはドラマがある

陽がどっぷりと暮れる頃
再び降り出した雨

まるで奇跡のような色彩時間に想いを馳せながら
帰路についた

時には大胆に

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中途半端な写真が嫌い

何が中途半端で何が中途半端でないか
それは人それぞれかもしれないが
ボクは「おっ!」と思わず見入ってしまうような
強さだったり意外性だったり
大胆さだったり

捨てるところは捨てて
強調したいところを全面に出す

その中にちょっとした味わいがある
そんな写真が理想

この写真での味わいは
雲の表情

実にいい

こればっかりは自分でコントロールできないことだが
そこにある光景をいかに自分の表現に引き込むか

そこの駆け引きのようなものが面白い

大胆にも機体を切り取り
しかもこのトーンで仕上げるあたり
頭がおかしい

ここで言いたいのは
思いっきり大胆に振り切っておくと
ちょうど心地よいトーンなり色なりが
自然と分かってくるということ

大胆かつ繊細とはよくいうけれど
野球でいうフルスイングと滅茶振りの違いのようなもの

思い切って大胆に
そしてそこに味わい(繊細さ)を

青い空と白い機体と

JL_B787-8_NRT20150109_01

青い空と白い機体との関係は
実に絶妙だ

気持ちのいい青と
気持ちのいい白

すっきり抜けのいい空で
撮影できるチャンスはそう多くはない

だからこそこの絶妙な関係を思う存分味わいたい

というのも青い空は
現像ソフトなどでいじればいじるほど
魅力がなくなっていくからだ

抜けがいいだけではなく
深みがある青

つまりはレンズ前ですべてを決する
覚悟が必要

露出の答えはほぼ1つといっていい

ポジフィルムを撮る感覚と
実は同じ

夏のギラギラ太陽に紺碧の空が
いまから待ち遠しい

より青く、碧く
より白く

早く夏よ来い

ポテンシャル

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デジカメのポテンシャル
自分のポテンシャル

どちらのポテンシャルも最大限に引き出したい

自分のポテンシャルは無限だが
デジカメのポテンシャルも無限だと思っている

RAWデータでしか撮らないことはすでに書いていることだが
それを何のソフトで書き出すか

実はこれで相当差が出る

ニコンの話しかできないが
Nikon「Capture ZX-D」で書き出したほうが
Adobe Photoshop Camera RAW や Lightroom で書き出すのより
数倍いい

専用だから当たり前な気がするけれども
手軽さや直感的にハンドリングできるという点で
Camera RAW や Lightroom を使うことも多々あるが
ここぞ!という書き出しには「Capture ZX-D」に限る

何気ないシーンを作品性の高い写真に仕上げても
肝心の画像をよく見たら解像感がイマイチ
ではもったいない

ポテンシャルを最大限に引き出すために
手間暇を惜しんではいけない

重み

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重厚

単にそういうことだけではなくて
発表する写真1枚1枚に

重みを加え
想いを加え

まるで生命が吹き込まれたかのように
人々の心のなかで離陸してしまうくらいの
何か大きなものになってしまいたい

称賛がほしいのではない

ただ撮りたいだけでいい

そこに大げさな理屈は要らない

なぜ撮るのかと問わなれなくても
すでに撮っているのだから

確固たるものだと頭で理解しなくても
人に説明しなくても

生み出されている写真をみれば
すべてがわかる

そして大いに語っていい

1枚の写真を大いに

朝陽を浴びて
進むべき道がこの目にはっきり見えたのだと
言い切ればいい

写真を辞めるときは
人生を辞めるとき

シャッターは
カウントダウンのようなもの

そう捉えれば
重みの本当の重みが
変わってくるのではなかろうか