月別アーカイブ: 2015年3月

直感

20150330HND_0001

写真は、直感も大事なんだと思う

ヒラメキとか
トキメキとか

そして、その瞬間にシャッターが押せるか

写った結果がすべてだからこそ
直感も大事なんだと思う

誘導路中心灯の緑色の光
誘導路灯の青色の光

タキシングで転回中だったので
この2種類の光がB777のボディに映り込んだのは
コンマ何秒だった

まさにその瞬間を逃さない直感

直感=電流といっていい

指先へ強烈な電流を流すことで
シャッターが押されるのだから

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露出差

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急な天気変化でどんより雲に覆われるも
雲の隙間から太陽の光が機体に降り注ぐ

まるで背景に濃いネイビーの巨大バック紙を敷き
ヒコーキにライティングしたかのような錯覚になる

特にオレンジライナーの機体は
こういう状況で質感が出やすい

20150323NRT_ace_0011

写真の醍醐味の一つは露出差にある

光が当たっている明るい所と
光が当たっていない暗い所の差の中で
どこに露出を合わせるか

測光方式で多少の違いはあるにせよ
オート露出で撮れば
もしくはカメラ内蔵の露出計で適であっても
上記2枚の写真よりは明るい写真になる

ヒコーキ写真はそのときの天気状況と太陽の位置や光の強さ
シャッターを押したいポイントでの背景とのバランスを読み
マニュアル露出で狙いうちしてこそ醍醐味を味わえる

キラリと一瞬

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夕暮れの成田空港

RWY34Lからの離陸ラッシュ
ソワソワしながら展望デッキにいた

近頃撮りながらブツブツと
ヒトリゴトが多くなってきた気がする

「お!いまのイケたなっ!」

とか

「あ〜、惜しいぃ〜〜」

とか

要するに、楽しんでいるのだ

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狙うは太陽との絡み

頭では想像が膨らむばかり
結果的にはこの1機だけだった

夕陽はグングン沈んでいくし
エアボーンは各機バラバラの位置だし
1機1機に一喜一憂する

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日没後は空色の変化を感じつつ
シャッターを切る

スローシャッターにしてゆくもよし
感度を上げて写しとめるのもよし

この日一日の撮り納めなのだから
悔いのないようシャッターに想いを込めよう

十余三東雲の丘

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成田空港B滑走路RWY16Lエンドにある
「十余三東雲の丘(とよみしののめのおか)」からのショット
トルコ航空のA330

成田国際空港公式WEBサイト
成田市観光協会オフィシャルサイトでも紹介されている
新東京国際空港公団(NAA)が整備した公園だ

広い駐車場があり便利
他に自動販売機1機と簡易トイレがあった

実はB滑走路がらみを撮影するのは初めて
どんな機体が着陸してくるのか楽しみ

結果からいうと
この撮影ポイントに7時間ずっといた

一日で、しかもたった7時間ほどでは何も知り得ないが
じっくり腰を据えることで
成田特有の気候変化や太陽の具合
トラフィックの状況等を肌で感じることが大切

現場に到着したとき(8時45分)はRWY34Rだった
朝の着陸ラッシュで次々と大型機が
B滑走路に着陸してきた

A滑走路は4,000m×60mなのに対して
B滑走路は2,500m×60mと短いけれども
長い距離を飛んできて燃料を消費し
重量が軽くなっているので
大型機も着陸できるようだ

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KLMのB747-400だ

B滑走路にジャンボまで降りてくる
情報としては知っていたが
目の当たりにしたのは初めて
やはり存在感がある

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逆光大歓迎
立体感を出すには逆光の方がいい

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Speed BirdはB777-300
長旅おつかれさま
といった気持ちになる

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そして10時ごろ風向きが急に変わり
RWY16Lになった

ところが着陸進入中突然再び風向きが変わった
怖いぐらい急に変わった
しかも強く吹いた

上の写真のJALB787-8は完全なるテールウィンドでの
着陸だった

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一番強いテールウィンドだったのは
この KOREAN AIR のときで
フラフラしながら進入してきた

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そして12時30分過ぎからは
順光になってきた

EVA AIR のハローキティジェットがかわいい

さて、この撮影ポイントの特徴は
ヒコーキまでの距離が近いことだ

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ところで、先述のように
今回は撮影ポイントが狭いこともあり
じっとしている時間が多かった

そのおかげで風や光、音、ビジュアル、レンズの距離感覚を
しっかり身体で感じることができた

定点観測に近い感覚だ

撮影ポイントそれぞれで
この感覚を身につけること

それによって季節や気象条件、時間帯によって
狙いを定められるようになるのだろう

熟知の域まで達してこそ
いい作品が生み出せる一面もある

それと相対する一面はやはり
「出逢いの瞬間」だ

「出逢いの瞬間」については
昨年発売されたイカロス出版「ヒコーキ撮影テクニック」
でも書かせていただいたから
こちらでは割愛する

時間を作っての
成田と羽田通いは
終わりそうにない

絵画調

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表現の幅はあっていい

ちまたで見るヒコーキ写真は3つに大別される
・ノーマルな写真
・高コントラストな写真
・モノトーン

これにローキー写真、ハイキー写真が加われば
ほぼすべてといえる

絵画調のヒコーキ写真は
あまり見たことがない

この絵画調写真の肝は
フォトショップではなにもいじっていないところ

現像書き出し時のパラメーターのみでつくっている

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何を美しいと思うか

何をかっこいいと思うか

「人受けの良さ × 自己表現 + ニーズ」

この計算式の答えから逃れてはならない

かけ算の部分を恐れてはならない

だから、写真は奥が深い

夕暮れの逆光

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人によって仕上がりの差が一番出るのが
夕暮れの逆光写真の面白さだ

機体のほとんどがシャドウ側になるわけで
どのぐらいの明るさで表現するか

感性の差が出やすい

波長の長い赤い光が世界を包み込み
人の感情が揺さぶられる

その気分のままにシャターを切るも
なかなか想い描いたショットにならない難しさがある

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露出の設定はややアンダー気味(-1段ぐらい)に撮る
理由はPC上で背景とのバランスをあとで取りたいから

ちなみに撮影はすべてRAWデータで記録している
JPGは撮らない

フラグシップ機やそれに近いカメラ
つまりニコンでいえばD4やD4s、D810などは
JPGで十分という方もいる

確かにRAW+JPGで撮影して後からPCで見ると
JPGの絵作りの素晴らしさを実感できる場面も多い

カメラメーカーとしても
自慢の写真データと胸を張るだろう

ここで重要なのは

「RAWで撮りPCでパラメータを調整して写真データを書き出す」

という一連の流れは何を意味するのかということ

「デジタルだからあとで何でもできる」

一見超ポジティブな発言に聞こえるが
実は超ネガティブだ

広告代理店や制作プロダクションの方が発言するのを
何度も聞く

色やトーンの調整領域を超えて
不要物の消去や合成も可能ですよ

と言いたいのだろうと想像に難くないが
デジタルカメラで撮ることを
そこだけに落とし込んでもらいたくない

上記の一連の流れは

「撮影者の意図や意思、想いを写真に込める」

という意味なのだ

撮影者はクライアントや広告代理店、制作プロダクションの方の
意図や意思を写真に反映させやすいともいえる

それはポジフィルム時代から変わらないことだが
よりコンセンサスを得やすくなった

そしてその意図や意思、想いが自分自身のもので
しかも自分自身が撮影する場合
デジタルカメラほど最強の手段はないことを意味する

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日没も近くなると
機体の表現も明るくなりすぎないようにしたい

重要な要素は間違いなく色温度

色温度の数値を大きくしていけばいくほど
黄色く夕暮れらしくなる

そこにマゼンタをどのくらい混ぜていくか
裏を返せばグリーンの色かぶりをどのくらい排除するか

パラメータ調整の肝はソコだ

想いを込めて

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写真を撮るという行為は誰にでもできること
楽しみ方も人ぞれぞれ

ヒコーキに魅せられる想いに大小も深浅もない

しかしながらその想いを形にして
見る人の心に響くものにするには
情熱と想像を表現できる技術力が必要だ

技術はだれも譲ってくれない
自分自身で培うしかない

ヒントは世の中にゴロゴロ転がっている
かもしれないが

誰だって失敗はある
100回シャッターを切ったって
1枚も響く写真がないことだってある

一番大切なのは
何回も何回もチャレンジして
納得のいく「これだ!」という1枚を
追い求めていくこと

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ひとりでも多くの方が
「うわぁ、このヒコーキカッコイイっ!」
と思ってくれれば、それでいい

この日は青空バックのB787狙い

想像力をたくましくして
撮影ポイントに入った

だが想像力をはたらかせて想い描いた写真に
あまりとらわれないようにしている

すべては撮影現場にある

そのときの天気概況や太陽の位置などの変動要素があり
それに自分の感性を加える

感性のおもむくままにヒコーキと向き合った方が
断然写真が活きる

この日は太陽がやや低い位置になる時間帯まで
様々なトライをしながら待った

当然ながら全機種B787ではない訳だから
チャンスはこの1度っきり!
ぐらいの気持ちで臨む

エアバンドで2機目がB787だと分かると
自分に課した緊張感を勝手に楽しんでいる

B787はやはり撮りたくなるヒコーキだ
その想いがどんどんつのるばかり

いまから次の撮影が楽しみでならない

余韻

_DSC1258

写真画面いっぱいの離陸ショットも
迫力があっていいけれども
エンジンブレストが背景の建物によって引き立たつ
こういった写真もなかなかいい

エアボーン直後からこの瞬間までの航跡がわかり
余韻を感じることができる

羽田空港のRWY34Rテイクオフショットの
魅力の一つといっていい

是非大画面で見てほしい写真である

ポジフィルム的発色とトーン

_DSC1128

デジタルカメラになって
といってもフィルム時代は遥か昔の話の感もあるが
ずいぶんと高画質になり発色もよくなった

現像ソフトのパラメータによって
ハイライトを抑えシャドウを救う
いわゆるダイナミックレンジを広く使えるようになった

変な表現だが
コントラストが高いようで低い、低いようで高い
不思議な写真も作り出せる

ただ最近思うことは
ポジフィルムの現像が仕上がってきたときの
あの胸のときめきとワクワク感は
快感だったと

いやいや、ここで単なる思い出話をしようとしているのではない

_DSC1082

そこでポジフィルム的写真現像をしてみた

主に富士フィルムのポジフィルムを使っていたので
こんなトーンでこんな発色だったなと思い出しながら

当時はRDPIIやRVPを使用していた

色温度はいまのようにワンクリックで
ニュートラルを得る、なんて芸当はできず
LBBフィルタなどを使用して色温度を上げたりしていた

おそらくデジタルのみの感覚だと
シャドウ部をもっと出すだろうし
ミッドトーン(中間調)も少し明るくする

作品性を強く意識するなら
思いっきりシャドウ部をつぶして
高コントラストな写真に仕上げることもある

_DSC1282

いきなり結論めいたこと書くとすれば
デジタルになったからといって
あまり欲張らない方がいい

あれもこれも救っているうちに印象の弱い
人の心に響かない写真になりかねない

単にきれいな写真が
人の心に響く写真である
とは言い切れない

それは高画素や発色の良さだけでは
語りきれない部分なのだ

撮り手が飛行機の中でどこを見ていて
どこを一番捉えたかったのか

それを一番素直に示していたのが
ポジフィルムであったとすれば
デジタルにおける現像ソフトの扱いも
ある程度いじりまくって様々な写真を生み出したあとは
ある一定のやり方、表現の仕方に
固まってくるのではなかろうか

それが自分の中でフィルム化して
意識が撮る対象物へグッと傾き
写真本来の「何を撮ったか」に
行き着いていく気がしてならない

グランドレベルからの迫力

_DSC4772

グランドレベルから飛行機を撮影すると
当然のことながらデッキからのそれとは比較にならないほど
迫力のある写真になる

これは羽田空港の誘導路(W-4)を
スポットに向けてタキシングする
JAL B777-300(JA732J)だ

羽田空港の制限区域内から
このような写真が撮れるチャンスは
めったにないので貴重なショットである

_DSC4842

これは離陸に向けてタキシーアウトしていく
B777-200(JA772J)

エンジンブラストがたまらない

じっくりと腰を据えて
様々なアングルで狙ってみたいものだが
実際はそれほど許された時間もなく
一瞬たりとも気を抜かず絶えず狙っている

その結果が生んだショットだ

_DSC4861

なにげなく
ややもすると大人しすぎるこのシーンも
視点が変われば見えてくるものもが違ってくる

電光掲示板の赤い「STOP」
「A4B」「34L-16R」の表記など

このB767-300(JA8399)は
1994年10月から運航しているので
すでに20年以上日本の空を飛び続けている

皆の笑顔やさまざまな想いをのせて
幾度となくこのように東京まで飛んできたことだろう

ボクには自信に満ちた顔つきにしか
見えなかった

人間の顔と同じだ
すべてが刻み込まれているように感じる

自分が撮った写真でありながら
このショットは見ていて胸が熱くなる

本当に、なにげないショットなのに

不思議なものだ