【2019.5.29】どこまで無理がきくのか

撮りっぱなしJPG写真

機窓から写真。RWY05(D滑走路、一番手前の左右方向)を離陸して右旋回をしたあと、羽田空港の全景を望むアングルへきた。クリアな日に狙いたい構図だ。

ところがご覧の通り、視程が良くない。

こういった写真はどこまで無理がきくのだろうか。

まずは、このjpg撮りっぱなし写真をAdobe PhotoshopCCでトーン調整してみる。

撮りっぱなしJPG写真をAdobe PhotoshopCCでトーン調整

なんとか見られるレベルまでは持ってこれた。RWY22(B滑走路、奥の左右方向)あたりからは霞んでいるが、Adobe PhotoshopCCでの追い込みをしたときの特徴として、色調のナチュラルさが損なわれない感覚がある。

次に、DxOPhotoLab2で現像してみる。

DxOPhotoLab2で現像して書き出した写真

DxOPhotoLab2お得意の「Clear View Plus」を駆使して書き出した写真だ。ご覧の通り、DxOPhotoLab2の「Clear View Plus」を使用すると、クリアになった部分もあるが色調が損なわれているのがわかる。

さらにDxOPhotoLab2で現像して書き出したままの上の写真を、Adobe PhotoshopCCで調整をすると

DxOPhotoLab2で現像して書き出した写真ををさらにAdobe PhotoshopCCでトーンと色調を補正した写真

なんとかここまでは持ってこれたなというのが正直な感想。

というのも、この一連の検証の意義はどうしてもこのような霞んだ状況でも形にしなければならない取材や仕事のとき、どこまでが納品写真として成立するのか。

霞んだ状況が目の前にあって、「あとでこういった現像をすればここまでは持ってこれそうだな」と想定して撮っているかが大事なのではないかと思っている。

DxOPhotoLab2はいつも口にしている通り、ヒコーキ写真にはとても有効的な現像ソフトであることに間違いはない。ノイズ処理に関しては見事だし、「Clear View Plus」も使い方のよっては大きな威力を発揮する。

しかしながら、無理がきく、ということは世の中の摂理として何かが必ず犠牲になっているということ。

では、PhotoshopCCの Camera Rawの「かすみ除去」を駆使して現像したらどうなるか。

Adobe PhotoshopCCの Camera Raw で現像して書き出した写真をさらにトーン調整した写真

ぞれぞれの現像の特徴が出ているけれども、これはパッと見のレベルの話であることを付け加えておく。

プロの現場だと、このパッと見も大事なのだが、ピクセルが破損していないかどうかがチェックされる。いくら見た目が綺麗でも、ピクセルが破損していたら(ピクセルが崩れている、と表現されることもある)、印刷物向け写真として失格であることも多々ある。

最終的に使用されるサイズにもよるけどね。

ある意味事実を捻じ曲げているのだから、そりゃ無理しているわな、ということにあるが、納品物として成立させるためには多少の無理もきかせないと、ということ。

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ド本気講座 伊丹 実践編 11/23 開催決定!-満員御礼-

Nikon D5 600mm
1/250 f8 ISO100
JPG FINE 撮影 伊丹スカイパーク

この講座はおかげさまで
満員御礼となりました
ありがとうございます!!

ついに!
伊丹でも「ド本気講座 実践編」を
11月23日金曜日(勤労感謝の日)に
開催いたします

撮影から現像、プリントまでのノウハウを
一気に解説いたします

撮影は伊丹スカイパークにて10:00から行います

光線状態から考えますと
撮影は午後からが理想ですが
そうしますと講座が夜中までになっちゃいますからね

午後は13:30から
前回の「ド本気講座」を開催しました
東リ いたみホール 会議室1で行います

撮影してきたデータを取り込み
その場で現像を研究します

そして、その場でエプソンプリンタ SC-PX5VII
を使用してプリントいたします

その日の撮影データではなく

「この写真の現像で悩んでいた」

という過去の撮影データも
是非ご持参ください

それらも含めて、現像をとことん追求しましょう

私にできるアドバイスは
なんでもいたします

基礎編に続いて皆様の
これからのヒコーキ撮影ライフが
より充実されることを祈って
精一杯やらせていただきます

皆様のお申し込み
お待ちしております

「航空写真家深澤明のド本気講座 伊丹 実践編」

の詳細は下記の通りです

講師
航空写真家 深澤 明

開催日
2018年11月23日 金曜日(勤労感謝の日)

時間・場所
10:00~12:15 伊丹スカイパーク北側 「大空の丘」だんだんテラス(石階段)

13:30~18:30 東リ いたみホール(伊丹市立文化会館)会議室1

※雨天決行

募集人数
限定10名

アクセス

伊丹スカイパーク
阪急伊丹駅から 市バス6番乗り場25系統『神津経由大阪国際空港行き』
または22・23系統『岩屋循環』に乗車、「伊丹スカイパーク上須古」下車すぐ

JR伊丹駅から 市バス6番乗り場
22・23系統『岩屋循環』に乗車、「伊丹スカイパーク上須古」下車すぐ

大阪国際空港から 9番乗り場伊丹市営バス25系統『神津・阪急伊丹経由JR伊丹行き』
「伊丹スカイパーク上須古」下車すぐ

所要時間はいずれも約10~20分

http://www.city.itami.lg.jp/skypark/access.html

東リ伊丹ホール

阪急伊丹駅から北へ徒歩約3分
JR伊丹駅より西へ徒歩約8分
http://hccweb1.bai.ne.jp/itamihall/acces/acces.html

住所
兵庫県伊丹市宮ノ前1ー1ー3

受講費 (インク、プリント用紙代込み)
16,000-
(銀行振込みにて事前にお支払い 口座番号はメールにてご連絡)

主催
エースフォトグラファー株式会社

お申し込みはこちらのフォームからお願いいたします

Nikon D5 600mm
1/500 f8 ISO320
JPG FINE 撮影 伊丹スカイパーク

ご不明点やご質問はこちらのメールアドレスまでどうぞ
a-fukazawa@ace-photographer.com

お申し込みお待ちしております!

ホワイトバランスを日陰モードにしてみた

Nikon D5 80-400mm (80-400mm)
1/500 f8 ISO640
RAW撮影 DxOPhotoLabで現像

夕暮れ時になると
カメラのWB(ホワイトバランス)を
いままでは「曇天モード」で撮影をしていた

やや色温度を上げることによって
赤みやマゼンタ、オレンジ系の色が
より強調できるからだ

しかしながら、この前の城南島海浜公園での撮影時
目の前に繰り広げられている光景と
カメラのモニターで表示された世界観に
やや乖離があった

自分のイメージからも
やや離れていた

そこで、WBの設定を「日陰モード」にして
撮影をしてみた

すると、何とも言えない色合いになり
撮影へのテンションも静かに上がった

Nikon D5 80-400mm (400mm)
1/500 f8 ISO250
RAW撮影 DxOPhotoLabで現像

JPG+RAWで撮影をしているが
JPGが描き出す写真は
(もちろん、JPG撮影時の設定も大事だが)
露出やWBをしっかり追い込んで
撮りっぱなしでも十分であるべき

そう常に意識している

JPG写真を念のため

JPGとRAW

Nikon D5 80-400mm (400mm)
1/640 f8 ISO400 C-PLフィルター使用
RAW撮影 DxO PhotoLabにて現像

写真は並べてみると
一目瞭然だ

何でもそうだが
相対的に見た方が差がわかりやすい

微妙に時間帯の違う3枚の写真
明らかな差があるのがお分かりだろう

仕事のヒコーキ写真を納品する場合
特に意味合いのない色かぶりは丁寧に取り除く

日没が近くなるにつれて
色温度が落ちてくるので
カメラのホワイトバランスの設定を
「オート」にしていても
「白」を「白」として撮影するのには
限界がある

もちろん、JPG撮影した写真データを
「Photoshop CC 2018」を使って
色香ぶりを取り除く手段はあるが
そこはやはりRAWデータから現像して
仕上げた方がクオリティが高い

上の写真たちは

上段が JPG FINE 撮影

下段が RAW撮影 DxO PhotoLabで現像

したものだ

さて、ここで言いたいのは現像のことではなく
光の方向の話

この写真たちは成田国際空港の「さくらの丘公園」から
A滑走路(RWY16R)の離陸機を撮影したものだ

エアカナダの新塗装
ご存知の通りコクピットの窓周りが真っ黒

A350XWBのサングラス状態よりも
黒い面積が大きいので
もし自分でライティングを選べるならば
理想的には機種方向から光が当たって欲しい

またANAのR2-D2にしても
機種部分の濃いブルーに
光が当たって欲しい

と、頭の中では常に理想とするライティングと
目の前のライティングとの差を考えている

季節、時間帯によって常に変化をする
太陽の光の方向、高さ、強さ

その様々な変動要素の中で
限りなくベストを探る

シャッターを押す直前までが
フィルム時代をそう変わらないが
デジタルはシャッターを押した瞬間から
電気信号に変わる

フィルム時代に、どこの現像所に出して
ノーマルで出すか1/2増感するか
などを考えていたように

現像ソフトを使って仕上げるイメージをどう描くか

目の当たりにしたヒコーキをどう捉え
写真として、作品として昇華したいのか

それをできるだけ思い通り仕上げるために

撮影だけでなく、現像のテクニックが
必要となってくるのだ

見たままを撮るのだけが、写真なのか

今回はかなり踏み込んだ

写真持論を展開する

ヒコーキ写真に正解はあるのか

の回にはたくさんの反響をいただいた

写真は語るものではなく見てもらうもの

だが、いつも気になっていることがある

それは以前から書いているが

「撮って出しです」

「JPG撮影です」

「現像で盛ってますが」

といったフレーズだ

実はここに

写真が大きく変わる分岐点があり

とても大切な写真論が潜んでいる

さて、まずは下の2枚の写真を見てほしい

言わずもがな

上が現像して仕上げた作品

下が撮影したままのRAWデータを何もせずに書き出したものだ

これを見て、何を感じ、何を思うか

「これはやり過ぎだろう」

「これは凄い!」

もしくは

「いったいどうやったらこうなるのか」

ではこれらの写真はどうだろうか

仕上げた作品

元のRAWデータ書き出しのみ

撮影時、傾いている(笑)

もちろん、傾きも補正する

肝はこの夕暮れショットの2枚とも
この仕上げを想定して撮っている

ということ

もっと言えば
その仕上げのために最適と思われ露出で撮っている

「露出の決め方がわからない」

とよく質問を受けるが

実はその答えは、ない

何故ならば

仕上げの想定があってこその
露出だからだ

エアカナダの787-9

↑こう仕上げたいから

↑この露出で撮る

このANAのトリプルも同じ

↑こう仕上げたいから

↑この露出で撮る

↑こう仕上げたいから

↑この露出で撮る

↑こう仕上げたいから

↑この露出で撮る

元のRAWデータを見せたがるプロなどいない

そういった意味ではクレイジーなブログだが

ボクは基本的になんでもオープンだ

真似してもらって全然構わない

もちろん、批判や反論も同じ

ここで一つ重要なこととして

上記の仕上げた写真は

DxO PhotoLab

という現像ソフトを使用しているが

現像パラメータでできる範囲のことしかやっていない

つまり、Photoshopでマスクを切って部分修正したり

いわゆるレタッチはしていない

では、写真とレタッチ(画像処理)の違いは何か

それは、写真でできる範囲のことかどうか

それに尽きる

現像パラメータでできる範囲で仕上げたものは、あくまでも写真だ

Photoshopでマスクを切ったり調整レイヤーとブラシを使って

部分的に修正していくのが、レタッチ(画像処理)だ

そこの線引きを曖昧にしてはならない

ただし、ゴミ取りはレタッチとは思っていない

いくらものすごく美しい写真でも

ゴミがあったら台無しだからだ

そして、最後に一番言いたいこと

写真は目の前に展開されている世界を

単に切り取るだけの行為ではない

そこに感じる光

再現したい世界

自分ありの味付けをしっかりして

世に送り出すべきだ

「フィルム時代にはシャッターを押すまでが

我々フォトグラファーの仕事だった」

ともっともらしくいい

JPG撮影に徹している方もいるようだが

それなら一生フィルムで撮っていればいい

デジタルの可能性を

はなから否定しているようでは

あまりにもさみしい

シャッターを押す瞬間までは、アナログ

シャッターを押した瞬間から、デジタル

そこをしっかり認識して

撮影プラス現像を一体にしていくことで

写真の世界というのは広がっていく

そうすると

普通なら見過ごしてしまいそうな
わずから光と色彩も

見事に鮮やかに命を引き込まれて

見うものを惹きつける写真として
世に羽ばたいていく

そういう観点と思考回路からすると

「現像で盛っている」

という表現はナンセンスだ

見たままを撮るのだけが、写真ではない

とボクは考えている