【2019.5.6】いったい、何が、撮りたいんだ?

いまでも心に残る。

大学生の頃。ヒコーキを夢中に撮影し始めて、少しこなれた頃。

生意気にも「ちょっと狙い通りに撮れているかも」なんて思っていて、写真の世界の人ではなかったけれども、影響を受けていた先輩に写真を見せた。

見終わってから一言。

「いったい、何が、撮りたいんだ?」

え? と思わず声が出てしまったが

「ヒコーキですよ、ヒコーキ」

そう答えたが

「何も伝わってこないよ」。

花が撮りたいの?

空が撮りたいの?

それとも、山が撮りたいの?

たぶんね、このやりとりが私のヒコーキ写真の方向性を定めてくれたターニングポイントだったように思う。

画面いっぱいにドアップでヒコーキを撮ればいいわけではないが、主題として「嗚呼、深澤はヒコーキを撮りたかったんだな」ということがストレートに伝わる写真。

それからの試行錯誤、構想、妄想。失敗と試みが、財産だなと思える。

誤解されることを恐れずに書けば、花や空を取り入れて撮るヒコーキ写真も素晴らしいのだが、私としては、やや置きにいっている写真、という認識があるのだと思う。

渾身のストレートを投げ込みたい、という単純さが私には合っているといえばそれまでだが、そのストレートがべらぼうに速く、体重が乗った重い球でありたい。

その速さと重さが、人の心へ届く、響く球質だ、と思っているんだろうね。

大人になって、プロになって、緩急も使えるし、場面場面で器用な使い分けはできるようになったが、ここぞのストレートは、誰にも負けたくない。

と、このようについつい野球に例えてしまうと

「野球を知らないから、わかんない、、、」と言われてしまう(笑)

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